人生の苦楽 sweet and bitter of life 2003 12 16
「子どもの頃は貧しく、しかし、老後は豊か人生を送る」
これが、人生において、ベストなシナリオである。
子どもの頃、貧しければ、
万が一、社会に出て、事業に失敗しても、
また、ゼロから、やり直せる。
しかも、今後の日本は、これに、こんな条件も加わる。
50年後の日本は、急速に進んだ少子高齢化と人口減の影響で、
つまり、人口が大きく減って、なおかつ、老人が多い社会となる。
すでに、今現在でも、あと数年で、人口の減少が始まると試算されている。
これが、50年続くと、どうなるか、子どもでも、わかるでしょう。
これでは、年金や社会保障は、当てにならなくなる。
今、政府が考えている社会保障の設計は、
おそらく、人口の減少が起らず、
なおかつ、景気が回復することを見込んだ楽観プランでしょう。
しかも、今後、医療技術の発達で、平均寿命が延びることを考えていない。
政治家も官僚も、同じことを考えている。
ともかく、自分の任期中をしのげればいい。
「子どもの頃は豊かで、老後は貧しい」
これが、最悪のシナリオである。
しかし、今の状況では、そういうシナリオになるので、
子どもが、かわいいと思うならば、
いたずらに、子どもに、物欲を覚えさせてはいけない。
子どもには、ものを大切に使うことを、覚えさせるべきである。
そして、子どもに、節約術を教えることである。
現役世代何人で、1人の高齢者を支えているか。
こういう試算がある。
(1970年)
現役世代8.5人で、1人の高齢者。
(2000年)
現役世代3.6人で、1人の高齢者。
(2025年)
現役世代1.9人で、1人の高齢者。
もはや、こうなってしまっては、
2025年には、年金制度そのものがなくなる。
現役世代1.9人で、1人の高齢者を支えることは不可能です。